長屋が舞台の長編時代ミステリー
舞台は江戸・深川の鉄瓶長屋。上巻の前半は、そこの住人達の話が一話完結で語られ、それだけでも読み応えがありますが、後半から下巻は、実は今までの話がバラバラな出来事ではなく仕組まれた陰謀で、というミステリー仕立てになっています。
主人公の“ぼんくら”同心と利発で計測好きな美少年の甥のコンビが楽しいし、宮部さんの別の作品に登場する茂七親分の手下が関わってくるのもファンには嬉しいところ。
2014年にTVドラマ化されました。キャスティングが良くて、味わい深い作品になっていました。