スターを夢見る田舎少女の話、そして。
川崎苑子は1970年代に週刊マーガレットで連載した『あのねミミちゃん』や『りんご日記』など、子どもが主役の話を数多く発表しているマンガ家。柔らかい絵で、笑って泣ける日常を描くのが得意ですが、普段は隠している胸の内を吐露する意外にシリアスな回もあります。
この本には3作品が収録されていますが、私が好きなのは「木苺さがし」と「天使さがし」の連作。小学1年の七子と楓は、ある日公園で死んだように寝ていた10歳上の男子学生と出会い、恋に落ちます。それからずっと仲良しの3人の関係がどうなるか・・・
「落下の王国」という映画に、入院中に自殺を画策していた主人公が、仲良くなった女の子の号泣する様を見て、思いとどまる場面があります。そこで思い出したのがこの作品でした。事故に遭った男子学生が七子の泣き声で救われます。
意図していないのに他人の救いになることがある、って素晴らしいなと思うのです。
