いちごばたけのちいさなおばあさん
ジャンル | 児童書/絵本 |
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作者 | 作:わたりむつこ / 絵:中谷 千代子 |
発行年 | 2008年(第1刷:1973年) |
出版社 | 福音館書店 |
思い入れ度 | ★★★★☆ |
カラフルな絵と意外な設定で記憶に残る絵本
土の中に一人で住んでいる小さなおばあさん。イスに座って編み物をするおばあさんの部屋は、カラフルなベッドカバーと暖かなストーブとロウソクのおかげで、とても居心地が良さそうです。その部屋とは別に作業用の部屋がいくつもあり、まるでアリの巣のよう。おばあさんにはイチゴに色を付けるという仕事があるのです。
天候不順のある年、春はまだ来ないのにイチゴの葉が青々と繁ってきて、おばあさんは慌てます。赤い色を大量に用意しなくてはいけません。そのためには、長い階段を何度も上り下りして水をくみ、緑の石を掘り出す作業が必要です。
このストーリーは意外性に満ちています。例えば“人間の知らないところで何かをしている”ときたら、普通は小人や妖精を思い浮かべませんか?でもおばあさんなのです。また、畑のイチゴ全部に色を付けたり、その色を作る作業は家族単位でやる仕事量ですが、一人です。そしてラスト、色を付け終わった翌日・・・
何が起こったか、読んでみてくださいね。