表紙絵のタイトルの謎
ルソーは私の大好きな画家の一人だということを、『アサヒグラフ別冊 ルソー』の内容に書いています。
さて、そのアサヒグラフ別冊とこの本は同じ絵を表紙で使用していますが、タイトルが違います。この本では「豹に襲われる黒人」となっており、アサヒグラフ別冊では「日没の森の風景」となっております。出版されたのはこの本の方が10年遅いので、その間に何かしらの資料が見つかって変更されたのかもしれませんが、よくわかりません。
興味深いことに、この「豹に襲われる黒人」の元ネタである写真が掲載されています。実際は襲われているのではなく、戯れている飼育係の写真で、1900年頃に出版された『野生動物』という写真集の1枚らしいのですが。ルソーはその前後“襲われている”シリーズ(人間だけでなく)を複数枚描いています。