人生の体験を経て発見する絵本の豊かな世界へ
ノンフィクション作家である著者は、絵本についても多くの著書があり、外国の絵本の翻訳もされています。
この本は、『文藝春秋』に掲載されたエッセイと、日本児童図書出版協会の機関誌『こどもの本』に連載されたエッセイを基に編集・加筆されたもので、さまざまなジャンルの絵本が約100冊紹介されています。
『文藝春秋』のエッセイが書かれたのは1999年、「いま、大人が読むべき絵本」というタイトル。当初から“絵本は子どものためのもの、というのは誤った思い込み”と言い続けておられますが、まだまだ世の中には浸透していないように感じます。「絵があって字が少ない」というのが、そう思わせるのでしょうかね。もったいないことだと思います。