立原えりか童話集 Ⅴ
妖精や小人が出てきたり、主人公が不思議な体験をする、ファンタジーやメルヘンの作品を数多く発表してきた立原えりか。
表題の「でかでか人とちびちび人」は著者の代表作にあげられる作品で、この本の半分以上を占める長めのお話しです。でかでか島に住むでかでか人、ちびちび島に住むちびちび人。地図には載っていない島に住む彼らは、協力してワニを取って暮らしています。ある時ちびちび人の一人が風邪をひいてしまい、困ったでかでか人の一人が近くにいた六兵太船長に助けを求めます。
「長ぐつの中のおひめさま」は対象的に4ページのとても短い作品です。確か、五味太郎さんの絵本に「朝起きたら靴の中に小人が入っているかもしれないので、ひっくり返してから履きましょう」というのがあったと記憶しているのですが、そんな感じのかわいい話です。
「ヒナゲシ荘の主」は、古い大きな家に棲んでいるオバケの話。これも、少し似た話が坂田靖子さんのマンガにあります。その家に住む人間がいなくなると、そのオバケも消えてしまうのですが、こちらは逆に家から離れたいオバケです。
さまざまな読後感のある短編集です。