原作はカズオ・イシグロがブッカー賞を受賞した作品
1958年、イギリスのカントリーハウス、ダーリントン・ホールの執事であるスティーヴンスは、現在の主人の勧めもあり、休暇を取り車で遠出をする。以前一緒に働いていた、有能な女中頭のベン夫人に会いに行くために。
道中彼は1936年からの出来事を思い出す。(それが映画のほとんどを占める)その頃、館はダーリントン卿のもので、各国の要人が集まる場所でもあった。ベン夫人はまだミス・ケントンと呼ばれていた。お互いに憎からず想っていたのに、“ザ・執事”であるスティーヴンスは、ストイックに執事の美学を貫き、失望した彼女は他の男性の求婚に応じ館を去ってしまったのだった。
立場・職務・矜持と感情。“こうあるべき” と “こうしたい” のどちらか選択することの難しさを感じます。
1994年日本公開。
執事を演じるのはアンソニー・ホプキンズ(“ホプキンス”の方がしっくりきますが、パンフレットには濁点があります)、ミス・ケントンはエマ・トンプソン。他にヒュー・グラントや『スーパーマン』のクリストファー・リーヴが出演しています。
この映画で、朝食のパンを入れる器具に興味を持ったり、新聞にアイロンをかけることに驚いたり、イギリス貴族の習慣を新鮮な気持ちで観たことを覚えています。