男の弱さとズルさ、女の一途さ。見事な対比。
「一番好きな映画は?」と聞かれたら、この作品が頭に浮かびます。一番かどうかは迷うところですが、男女の違いが見事に表現された衝撃的な作品です。忘れられないシーンが2つ。1つは馬車で走り抜ける際のロシアの美しい風景、もう1つは主役であるマルチェロ・マストロヤンニが決定的なセリフを言う場面。嘘を言うつもりは無かったのに、優しさと弱さ(ズルさ)故に嘘つきになり幸福を手放してしまう男。さすが名優、納得の演技です。チェーホフの短編をコラージュして素晴らしい作品に仕上がっています。