“幸せな人生”とはどんな人生なのか、深く考えさせられる話
イギリスには、独りで亡くなった人の葬儀を行う仕事がある、という新聞記事を読んだウベルト・パゾリーニ監督。ロンドンに行き、その仕事をする民生係に同行し、綿密な取材を行い、この映画を完成させました。今までにない斬新なストーリーと、衝撃的で胸に迫るラストが印象的な傑作です。やりきれなさ、せつなさ、理不尽さ、皮肉さ、でも報われた安堵感、などなど多くの感情が湧き上がります。自分の生き方や他者との関わり方に何の疑問を持っていなかった主人公に転機が訪れ、変化が起きた時、それは幸せに繋がっていくのか・・・
2013年製作で日本公開は2015年。そして2022年に「アイ・アム まきもと」という日本のリメイク版が公開されました。主役は阿部サダヲ。ストーリーはほとんど同じなのでラストの衝撃はありませんでしたが、やはりホロリとします。タイトルとキャッチコピーは内容と合ってない気がしますが、名だたる俳優さんがズラッと脇を固めていますので、こちらも観てほしいです。