立原えりか童話集 II
妖精や小人が出てきたり、主人公が不思議な体験をする、ファンタジーやメルヘンの作品を数多く発表してきた立原えりか。
“ある国のお姫様が何か問題をかかえていて、それを解決するために尽力した男性はお姫様と結婚できる”というストーリーはどこの国にもありますが、「町でさいごの妖精をみたおまわりさんのはなし」は、妖精の国でそれがおこります。解決したのは人間の男性のおまわりさん。さて、どうなるのでしょうね。
どの鳥よりもキレイな声で歌っていたうぐいすが、年老いて歌えなくなり、第二の人生を生きようをしていた矢先、人間の男女の為に自分を犠牲にすることになる「うぐいす」。
ある日曜日に突然始まったお祭り。見せ物小屋や屋台が並ぶ中、女の子に人気だったのが占いの館。半信半疑の さち は「恋人はすぐに来る。走ってくる。」と言われます。その通りに出会った少年。二人して見たキツネの花嫁行列。となると、ラストは・・・とはならない「まぼろしの祭り」
さまざまな読後感のある短編集です。